12月7日
後はとにかく作業して仕上げるのみなのだが依然として進まない。。。
ところでこのプペル&魚の一番の見どころはプペルのマントだ。
ゴミがゴミのままファンシーな模様になっている。
実はこのテクスチャに行き着くまでが今回一番苦労した。
今回はネットでゴミを持ち寄ってほしいと呼び掛けがあったのだが、それを見た人が「ゴミなら何でもいいのか?雑誌や古着は?」という書き込みがあり、それに対して「何でもいいんじゃないの?」という別の方の書き込みもあり当初情報が錯綜していた。
ゴミというと生ごみから家電まで身の回りの様々なものがあり、確かに種類を断定しなければ混乱してしまう。
僕も別のプロジェクトで何度かゴミの呼びかけをしたことがあるが中々思うものが集まらず苦労したことがあり、どうしようか一瞬困ったが今回は逆に色々な素材が集まることで“ゴミねぶた”にぴったり合う素材を発見することが出来た。
ナイロン袋や布などがそうで、当初使う予定がなかったのだが色々実験していくうちにゴミねぶたに一番合うのはペラペラした薄い素材だということが分り、その後はそういったゴミを持ちよってもらうよう呼び掛けることが出来た。
そして、ビニールの配色と貼り付けは全て淀テクと西野さんの手伝いの方々が総出で取り掛かってくれているのだが配色と貼り付けの難しさで中々進まない。
特に西野さんのヘルプの人たちは今まで作品など作ったことのない素人で、よくここまでが粘り強くこだわりを持って作ってくれたなと思う。
カッコイイ作品が姿を現しかけているのだが、疲れと期待感と眠さでカオスな現場になっていく。
暗くなって強風が出てきたためペラペラしたナイロンが飛びまくって作業が全く進まなくなり、プペルだけ体育館に移動させるのだがこういう切羽詰まったときの作業が一番つらい。
その日は午前3時まで作業…
12月8日
朝6時に起きて塩屋小学校へ
後は作業しまくって15時に来る西野さんになんとか完成形を見せたいところなのだがやっぱり難航。
この日はもう写真も残っていない(笑)
15時過ぎに西野さんがやってくる。。。。
西野さんはもう少しゴミっぽさを出したかったみたいで、「こうしたらゴミっぽくなるんじゃない?」みたいな感じで相談を僕に持ち掛けてくれたが、現場がお祭りのような制作状況になっていて僕自身でも作業の方向転換を出来ない…
今となってはもう少し西野さんも含め作業する人みんなで作戦会議がしたかったなーと思うのだが、現場で出来ることは精一杯やったので満足。
作品は完成していないが19時から車で20分ほど離れた「オクマプライベートビーチ&リゾート」でレセプションが始まるので僕が抜けなくてはならない。
他のメンバーは作業し続けてるのでとりあえずエビだけお土産にもらってすぐ塩屋小学校へ帰ってきて作業を続ける。
何時まで作業したかわからんけどとにかくプペルを魚の上にドッキングしてその日は終わり。
12月9日
朝8時くらいに塩屋小学校へ行ってみると、プペル&魚の周りに植物やらドラム缶やら朝礼台やら置いてある。
早朝に西野さんが一人で来て作業して下さったらしい。
作品だけではサイズ感がわかりづらかったのと、朝礼台から作品を見ると目線が少し高くなって海バックに作品を見ることが出来るので完成度がグッと上がった。
結局西野さんとは一緒に作業できなかったが、こういう知らないところで作業し合うコミュニケーションも個人的に結構好きで、いつかこういうキャッチボールスタイルで最初から作品作ってみたい。
こうやってとんでもなく時間と手間と人手と迷惑をかけながら何とか作品が完成した。
プペルは西野さんが生み出したキャラクターなのでどこまで行っても西野さんの作品だが、それと同時に今回の制作に関わってくれた人たち全ての作品のような気がしている。