6月16日、京都造形芸術大学の学生さん達によって運営される実験的なスペース "ARTZONE"(アートゾーン)で淀川テクニックの個展「はやくゴミになりたい」がスタートしました!
京都の中心街、いつも賑やかな河原町三条にあり、場所も建物自体もおもしろい。そして何よりも素晴らしいのは学生さんたちの一生懸命な姿!若くて元気なエネルギーに満ちあふれたスペースです。
淀テクの新作「有漏路無漏路(うろじむろじ)」!
壁面いっぱいを使った巨大インスタレーションです。壁の前には淀テクお手製のブランコが。モルディブでの体験(「モルディブ滞在日記」参照)もインスピレーションの源になっているとのことで、トロピカルな雰囲気のするブランコに揺られながら作品を体感できるようになっています。
散りばめられたゴミはひとつひとつ、虫ピンで止められています。
淀テクと学生さん達が三日三晩、気の遠くなるような作業を繰り返してやっと出来上がった壁は本当に美しい。お見事!
ブランコの上でゆらゆらしながら壁を眺めていると、だんだん頭の中が真っ白になってきて眠くなってきます。
「モルディブ滞在日記」の最後で淀テクは、あまりにも美し過ぎる海を前に『岸から遠く離れた浅瀬に立って折り重り複雑に繰り返す波を見続けていると、本当に意味が解らなくなって、自分の生物としてのアイデンティティを呼び起こす羊水のような不思議な感覚を味わった』と書いていますが、彼らはそれをゴミで表現したのです!
近くに寄るとごく普通のゴミという摩訶不思議(笑)京都競馬の馬券もあり!遠くからはわからなかったゴミひとつひとつの個性が見えてくるからおもしろい。まるで私たちが生きる世界の縮図のようです。ゴミのひとつひとつは人間ひとりひとり、全部集まると宇宙が出来上がる。小宇宙と大宇宙とでもいいましょうか・・・そう、淀テクの新作はとっても哲学的で奥が深いのです!
まだ10代後半から20代前半くらいの学生さん達に囲まれ、我らの淀テクがなんだかとてもたくましく見えました。ひとつひとつのゴミをまるで宝物のように扱う淀テクのゴミへの愛!それを感じとり、気の遠くなるような作業についてきて下さった学生さん達、ART ZONEのスタッフさん、先生方、本当にありがとうございました!!この場を借りて心より御礼申し上げます。
是非皆様、"ARTZONE"ヘ足をお運びくださいませ。7月8日までお休みは一切なしです!